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H・ブラッドリー・ペリーのプロフィール

米国の証券アナリスト。アメリカ東海岸、ロンドン、ストックホルム、日本、アムステルダムなどに拠点を持つ投資会社バブソンキャピタルが発行する投資情報誌バブソン・スタッフ・レターの執筆者。細密に分析された記事に定評がある。

ある投資家は非常に簡潔で、効果的な銘柄選択法をとっていた。様々な企業のROEを、こまめに確認し、企業収益がその企業の過去の平均的水準よりも低くなると買い、高くなると売るというものである。この投資家はたいへんな成功を収めた。彼がこの手法を用いていたのは「平均への回帰」という現象が理解される前のことだが、今も昔と変わりなく有効である。

年齢や体力的な事情からスポーツ選手の記録は、一度下がると再び回復しないことも少なくない。産業や株はこれと対照的に、いったん下がってももとの水準を回復することが多い。統計学者はこの現象を「平均への回帰」と呼んでいる。平均への回帰プロセスを理解することは、よりよい投資成果をあげるために非常に重要である。

「平均への回帰」現象はあらゆる業界で見られる。つまり、2・3の基本的な要因の影響の強い事業では、長期にわたって業界平均以上の業績を継続することも、平均以下の業績をあげ続けることもめったにない。長期的には企業収益は業界の平均に近づいていく。

株価を考える上で重要なのは、株価が企業の直近の業績をそのまま反映していることだ。直近の企業収益が高ければ、株価はすでに例外なく上昇している。投資家はみんな好業績を知っているからである。逆に直近の企業収益が低ければ、株価は安い。

あらゆる分析手法についていえるように、「平均への回帰」にも例外はある。しかし、ポートフォリオ運用の打率を上げるために、現在の企業収益を長期的な利益水準との比較でとらえ、株価への影響を評価するのは非常に有効である。

多くの産業の実績は、その業界固有の要因によって左右され、同一産業の企業は似たような行動をとる傾向がある。多少外れた企業も結局はほかの企業と同調した行動に戻ることが多い。たとえば銀行業はその一例である。ほとんどの場合、拡大路線の銀行も「平均的業績」に戻っていく。画一的で競争的な業界では、とくに経済環境の似通った特定の地域で、長期的なパフォーマンスの差はほとんどない。

業績の良い企業でも、利益がわずかに減っただけで、あるいは伸びが鈍化しただけで、株価は下落する。逆に、業績不振の企業でも若干でも好転の兆しが出れば、一気に株価が跳ね上がる可能性がある。

ほとんどの投資家は直近のパターンが将来も継続すると考える。しかし、市場メカニズムは常に企業や業界の業績を「平均に回帰」させる方向に動く。しかも、人間というものを考えれば、スポーツ選手と同様に経営者が本来の実力よりも高い水準の成績を上げ続けることは難しい。逆に平均よりも悪い業績を続けて満足する経営者もいるはずはない。そうでなくとも、業績が振るわなければ株主が黙っていないだろう。

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