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ウィリアム・グリーノフのプロフィール

TIAA傘下の株式特化型ファンドCREF(全米教師年金ファンド)設立の立役者。年金運用理論に関するスペシャリスト。彼の登場以前の教職員に対する年金運用は、債券に限定されていた。

多くの投資家は株を一まとめで買い、しばらく保有したあと、それを売却するという行動をとる。つまり株の種類も保有期間も分散されていないのである。株の運用実績の研究は、ある時点で何種類かの株を選択し、別の時点での成績を測定する。このような売買手法をとる場合、買う時期と売る時期が決定的に重要になる。

年金を考える上での最大の問題は、自分で生活費を稼げなくなったときにどのように生計を維持するかということだ。この問題が難しいのは、老後の生活に十分な資金を確保するだけでなく、インフレも考慮しなければならないからだ。従来の貯蓄の方法は前者、つまり老後の生活に必要な額を確保してきたかもしれない。しかし、後者、つまり十分な購買力を確保してきたとはいえない。

ここ数十年間の急速な経済変化により、引退後の人々の収入を十分に確保することはますます難しくなってきた。20世紀にはいるまでは、年金はほとんど問題にならなかったのである。農村経済のもとでは、引退後の生活の問題は表面化しなかったからだ。1905年、アンドリュー・カーネギーが大学教師の年金設立のために、1000万ドルを寄付したことは、ほかの分野の年金基金設立の大きな原動力になった。

通常の年金プランの一部は株式投資にあてられるが、株価の上昇は雇用者側の拠出削減にあてられることが多い。本来なら、インフレに備えて給付増に使われるべきだろう。給付額の保証がなければ、加入者も株価上昇のメリットを受けられる。株価が下落すれば、そのリスクを加入者自身が負うことになるが。

毎月、規則的に株式を買っていくことは、退職後に向けて非常に効果的な投資手法といえよう。個人の株式投資の最大の問題点は、銘柄と時間において分散投資を図りにくいことにある。一般に十分長い期間、安定的に分散された株式ファンドの一部を買い続ける限り、一部ないし全部を債権に投資するよりはるかに高いリターンが得られるだろう。

積み立て資金のすべてをドル建て債券につぎ込むのは誤りだろう。ドルの購買力が低下すると、利息収入の価値が大きく目減りする危険があるからだ。逆にドルの購買力が上昇すれば、利息収入の価値は増加する。

エクイティ・ファンド(株式特化型ファンド)は給付額の保障をすべきではない。その負債は常に資産との比較の上で評価されるべきである。この点は、二つの理由から決定的に重要である。第一にエクイティ・ファンドが給付額の保証をしていなければ相場の低いときに株を売らなくてすむ。第二にエクイティ・ファンドの保有する株価が上昇すれば、それはそのまま投資家の利益になる。

積み立て資金のすべてを株式投資につぎ込むのも同様に危険だ。株価が大きく変動する以上、老後の安定した収入を株だけに依存するのは不可能である。ただ、株価と生計費は完全に連動するわけではないが、債券と比較すれば株式はインフレ対策として効果がある。

運用機関が登場し、投資信託が出現することで、個人も分散した株式ポートフォリオを持てるようになった。個人でも小さな額を継続的に投資することによって、時間的にも分散が可能になった。しかし、投資家が持ち株すべてを一度に売却するなら、その時点の株価水準が決定的に重要になる。

老後の生活資金において、インフレに対して完全に備えることは不可能なように見える。しかし、働いて得た貯蓄資金の投資を多様化することで、より安定した老後の収入を確保することは可能だろう。

1930年代のようなデフレ期には、年金や利子生活者は予想以上の実質所得を得てきた。だが逆に、1950年代に入ると、彼らの購買力は大きく落ち込んだ。そしてそれ以降、ドルの購買力が今と同じという保障はどこにもない。必要なのは価格水準が上がった場合でも十分な購買力を確保することだ。

一時点だけを見ればインフレが進行したり、デフレが強まったりするだろう。しかし、老後に備えることはきわめて長期のプロセスである。経済の一時的な変化など取るに足らない。アメリカ経済の動向にかかわらず、目的はあくまでも十分な老後の生活を保障することなのだ。

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