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ラース・トゥヴェーデのプロフィール

【ラース・トゥヴェーデ】
デンマーク生まれの投資家、ファンドマネジャー、経営者。王立デンマーク大学で工学修士号、コペンハーゲン・ビジネススクールで経営学修士号取得。以後証券会社に入社し、金融派生商品トレーダー、ポートフォリオマネジャー、インベストメント・バンカーなどのポストを経て、インターネット企業ファンタスティックコーポレーション社長、ヘッジファンド・ヨーロピアンフォーカスの重役。通貨・商品・株式など投資金融商品全般についてトレードの実践も含めた広い知識を持ち、投資家心理や金融恐慌についても研究を重ねている。

株式投資で破滅する20の方法 前篇

  1. 小数の市場に特化することを選択し、常時そこで取引する。
  2. 情報の収集を種々雑多な内部情報、風説、知人やタクシーの運転手からの助言に頼る。
  3. 「自分の聞きたい情報」をもっとも信頼する。
  4. 自分の行為を正当化するために情報を歪曲する。
  5. 隣人や他人のすべてが買っていると知ったときに買い、相場が崩れたときに売る。
  6. 誰も市場から排除されたくない。とくに空売りなどしたくない。この理由から、ほとんど常に相場は上昇すると考える。
  7. 断片情報を大量に受け取ることには熱心だが、バランスの取れた情報の確保には決して熱心ではない。
  8. 全体的にバランスをとって株価を見るのではなく、パソコンの画面や相場表で場当たり的に株価を眺める癖をつける。
  9. エクスポージャー(許容できる最大最悪の損失額)の方針をはっきり決めず。大穴狙いをする。
  10. 利益が出たからといって、長期投資を一週間後に手仕舞う……。

株式投資で破滅する20の方法 後篇

  1. 損失が出れば、短期投資を持ち続ける……。
  2. 損失が出た短期投資のポジションを解消せず「長期投資」と改称する。
  3. 下降トレンドでは「平均価格を改善するため」株を買い増し(ナンピン買い)する。
  4. 相場がトレンドに沿ったものか、もみ合い圏にあるものか、あるいはトレンド転換しようとしているものかは一切気にせず同じ戦術を使う。
  5. 自分がトレンドの転換を希望しているからという理由で、相場が逆風のときに損失限定注文を変更する。
  6. 事実よりも、他人の意見に頼る。
  7. 市場価格を基礎的価値の主要な尺度として利用する。
  8. 損失を表に出す代わりに、ヘッジして隠蔽する。
  9. 個別の投資を他と切り離して評価する。
  10. この世で一番手強い市場であることを忘れる。

経験豊かなトレーダーは誰でも知っていることだが、適時にポジションを手仕舞うことは、適時にポジションを設定するよりはるかに難しい。買うときには決断は完全に自由だが、いったん買ってしまえばいつ売却するかを決定しなければならない。この問題はストップ・ロス方針を明確に設定することで解決される。

強気相場が急激に進行したあとのある段階で、大口投資家には「何かがおかしい」と考えはじめる。おそらくファンダメンタルズの関係で株が上がりすぎたと感じたり、市場地合指数が警告を発したり、ROCが極端なレベルになっているという理由かもしれない。とにかく彼らは大量のポジションを売り払い始め、新しく参入してきた素人筋は、これをうまい購入チャンスだと見る。しかし、玄人筋の多くはこの新しい値上がりを手持ちポジションの整理に利用する。

強気相場は比較的少数の人々が先行き好転の兆しを察知することからスタートする。彼らの買いによって、他の者たちは彼らの立場を知る。価格が上昇すると、メディアや一般大衆が興味を示す。この値上がりには何かの理由があるに違いないと考えるわけだ。順応的態度の出番が回ってきて、株取引にほとんど関心のなかった多くの者が株に手を出し始める。うまくいくと、隣人にそれを話す。今度は隣人の番で、いまなすべきことは株を買うことだと決意しバンドワゴンに飛び乗る。

「私たちは知らない間に周りから影響を受ける」という結論は、その後も数々のテストによって確認されているが、株式取引にも関連があることは明白である。日ごろ付き合いのある銀行家、ブローカーあるいは親友の者たちが、株価は上がるよというのを聞けば、私たちも同じ意見を持つようになる。これは論理的推論によって同じ結論になったというわけではなく、無意識に順応したからである。

ときに相場は抵抗圏を突き破って、断固として上昇を始める。初期の局面では、ほとんどの投資家はこれを新しいランダムな変動で、近いうちに訂正されると見る。そのため、多くの投資家は予想外の値上がりから急いで利食いをしようとする。しかし、新たな買いが入り、しばらくためらったあと、相場はまた上昇し始める。市場の地合は変化し、以前の売り手は利食いしたことを後悔して、まあまあの価格なら再び参入する機会を望み始める。トレンドが確立し、皆の予想以上に長期継続することがある。

私たちは「利益を増やす可能性」に賭けるよりも、あえて「損失拡大のリスク」を冒すことに対してより積極的であろうという非合理的な傾向を持つ。これは利益を稼げるときには速やかに利益確定するが、損が出ているときは損切りしないことを意味する。

小口の投資家は通常、有利なポジションを早々に手仕舞う。一方で不利なポジションは持ち続けるという事実が見られる。この事実に対するほとんどの責任も心理的自己防衛にある。手仕舞ったポジションから自分の勘定に振り込まれた現金を見ると気分がウキウキするが、現在のところは損が発生していると認識するだけでは敗北感を感じない。損失が損切りで確定されない限り、本当に損が出たとは感じない。どんなに不合理に見えようとも、彼はこう考える。

国際投資は三次元チェスに良く似ているという事実は、とりわけ通貨に関してそのとおりだといえる。国際投資では、株式や債券を買うとき、所定の通貨で支払う。所定の通貨が自国の通貨でないときは、国際投資は二重のリスクを冒す。つまり、証券と同じく通貨もまた変動するからである。通貨は投資に対して考慮しなければならない項目を増やす。そのため、一部の投資家にとっては、この通貨の変動さえなければ大成功だったはずと悔しがることになることもある。

金融市場では、自己過信という概念は、相場が上昇している間のこう出来高の説明に役に立つかもしれない。もちろん、下降すれば自信は揺らぎ、出来高も減少する。自己過信のもう一つの潜在的な効果は、強気相場を過度に長引かせることである。

私たちは実現の確率が非常に高くても、確実でないはるかに大きな利益よりも、確実な利益を好む。このことから、持ち続ければ利益がさらに増える可能性が大きいとわかっていても、そうせずに勝っているポジションを早々に手仕舞う。

投資の損失に直面したときに、私たちはどう振舞うかを説明しよう。私たちが間違った意思決定をしたとき、後悔の勘定を最小限にするため、この意思決定がどんなに間違っているかが私たち自身や他人にあまりにもはっきりするような行為を避ける。株式を売却し、損失を確定することは、紙上の損失として保持し、そのうちに値上がりを期待するというのと比べ、より苦痛が多く、強い後悔の感情を生じさせる。

人々は過去の賢明ではない取引の償いをしようと、非常にしばしば以前に間違って売ってしまった価格で買い戻す。あるいは以前買った価格で売る。あえてそんな取引をするのは、過去の取引の数字を無罪放免してやろうという願望からで、株式のファンダメンタル価格や市場の動向を評価してのことではない。自ら犯した間違いに直面するのを回避したいという自己防衛行動だ。

素晴らしくはっきりした階段状トレンドでで動いている市場で、皆がトレンドに沿って取引し、ゆっくりだが確実に利益を増やしている。こんな場合には、大口投資家の大半は市場にとどまろうとする。しかし、相場が突然ひっくり返って、保ち合い圏で一進一退をはじめると、大多数は迷いはじめる。ポートフォリオを補足すべきときか?売りか?買いか?この三者択一の難問に対する回答は実際に存在する。相場の動きを綿密に研究すれば、今何が進行中であるか読み取ることが可能になる場合が少なくないからだ。

【相場の基本ルール1】市場は先行する。
現在および将来の投資家全員の洞察の総和は、人間一人が把握できるものより大きい。他の人たちは私たちが知らない何かを知っているのかどうかはわからない。しかし、一般的な市場の知識を先取りし、またそうした知識を早期に市場に織り込む市場の修正に先行することは、挑戦し甲斐のある課題である。

【相場の基本ルール2】市場は非合理である。
市場は事実に対し速やかに反応する。同時に市場は主観的・感情的であり、気まぐれなトレンド変化に左右されやすい。時期によっては、相場は有価証券の価値によってではなく、投資家の資金状況や利害と連動して変化し、集団的なヒステリーと無関心との間を揺れ動く。

【相場の基本ルール3】市場の環境はカオス的である
マクロ経済の予測は不正確すぎるため、投資家にはほとんど値打ちがない。とくに経済的な相互関係は、些細かつ非常に重要な細部によって絶え間なく影響を受けるものである。こうした細部は、すべてを変化させる可能性を持ちながら、誰も予測することも測定することもできない。都合の悪いことに、金融市場にも同じことが当てはまる。

【相場の基本ルール4】チャートは自己実現的である
多くの人々が同一のチャート上に同じ線を引き、同じ意思決定をコンピューターに投入すれば、その結果は自己強化的となる。多くの者が同一方式のチャートを使用すれば、実際の判断の良し悪しには関係なく、彼らは売買から利益を得ることができるだろう。

私たちは金融市場で多くの情報がまったく無価値であることを正直知っている。私たちが一片の情報を自らの投資に役立てようと言う場合には、その前にその情報を知り理解する者が他にほとんどいないことを確かめる必要がある。重要なのは情報そのものではなく、その情報へのアクセスを持った、あるいは持たない人々がどのように行動するかと言う点である。

百戦錬磨の市場のプロに逆らって取引するのは賢明ではない。市場のプロは次の4つのグループに分けられる。(1)インサイダー(上場企業の重役・幹部職員・一社の株式資本の5%以上を所有する者)(2)証券取引所会員(3)大口のヘッジャー(4)大口の投機家。これらの重要な市場参加者による株式取引は当局により追跡され、公表されている。これらの統計を研究することを強く勧めたい。

アメリカで成功した投資家、ジェラルド・ローブは相場についてこう書いている。「証券価値についての決定的な見解など存在しない。専門家が一ダースいれば、一ダースの結論が生まれるだけである。それどころか、ほんのしばらくの時間しかたっていないのに、条件が変わり、考え直す機会があったという理由で、全員が結論を変更することさえ始終起こる。貸借対照表や損益計算書などの財務諸表によって決まるのは、証券の市場価格のほんの一部分に過ぎない」

市場での売りと買いは常に等しい量だ。したがって多数が買うときは、売り手は平均して買い手よりも大物・大きな資金の運用者(大魚)となる。90%の投資家が強気なら、平均的売り手は平均の買い手と比べ10倍も大きい。強気筋が95%にもなると売り手は20倍もの大魚になる。強気筋が大多数ということは、古典的な分散過程の終焉を意味し、相場はまもなく反転することを示唆する。

投資家たちはファンダメンタリストの予測に注目する。しかし、ファンダメンタリストの予測に従った投資家は、なかなか市場に勝てない。理由は、予測が正確であった例が滅多にないからだ。ノーベル経済学賞受賞者のワシリー・レオンティエフが経済モデルについて述べているように「経験科学の分野において、これほど大量にかつ洗練された統計手法を用いながら、これほどどうでもいいような結果しかえられていない分野は他にない」

テクニカル分析は市場の構造とパターンを研究する技法である。実務家の大半は、金融資産の価格変動にしかるべきパターンが存在すると信じている。しかしこれは興味深く、愉快なことながら、実務家の書いた著書や論文には、彼らが示唆する研究法がなぜ有効であるのか、その理由を解明しようとしたものは、ほとんど見当たらない。大部分が適切な理論の裏づけを欠いたルールの羅列に過ぎない。

流動性の高い金融市場の力学を理解する最良の全体的枠組みモデルは「決定論的カオスモデル」であって「ランダムウォークモデル」ではない。いまではカオスを求めて市場をテストし、実際にカオスを見出した学者の学者の数は増え続けている。つまり、学者による集団的な誤りはゆっくりながらも是正されつつある。

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